金融庁は15日、平成15年に破綻し、一時国有化されている足利銀行(本店宇都宮市)の株式譲渡先となる受け皿候補の募集を締め切った。横浜銀行を含む地銀連合など国内勢4グループが応募したほか、米大手投資ファンドのテキサス・パシフイック・グループ(TPG)など外資系ファンドも応募したとみられる。地元・栃木県は外資参戦に抵抗感を示しているが、金融庁は今後、「内外無差別」で受け皿の選定作業を進める。
今回、受け皿候補として名乗りを上げたのは、横浜、千葉、群馬、静岡など関東周辺8行で構成する地銀連合と日興シティグループ証券▽栃木銀行と大和証券SMBC▽野村グループの野村プリンシパル・ファイナンス▽みずほ証券系のポラリス・プリンシパル・ファイナンス-の国内勢4陣営。
このほか、TPGなど、複数の外資系ファンドも応募したとみられ、買収金額3000億~4000億円に上る大型投資案件をめぐる争奪戦は、5陣営以上による混戦となった。各陣営とも生損保などの機関投資家や投資ファンドからも出資を募る方針だ。
応募が当初の予想を超える状況となったのは足利銀の着実な業績回復が続くと見込めるからだ。足利銀は地元で強固な地盤を持ち、9月中間期の単体での実質業務純益は前年同期比4.7%増の229億円。連結ベースの債務超過額も9月末で3548億円と、破綻(はたん)直後の6790億円から大幅に縮小している。
一方、栃木県は短期売買で利ざやを稼ぐ「ハゲタカ」のイメージが強い外資系ファンドが候補となることに「地域重視の経営ができるか疑問」(福田富一栃木県知事)と拒絶感が根強い。だが、売却価格が債務超過額を下回った場合、公的資金で穴埋めする必要があるため、金融庁は外資を排除せず、各候補を競わせ、売却価格を引き上げたい考えだ。
同庁は来年春までに、地域経済への貢献などを踏まえた総合的な事業計画の提出を求め、その内容を審査、候補を絞り込む。最終的に受け皿が決まるのは来年夏ごろになる見通しだ。
(2006/12/16 01:52)
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