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利上げ見送りで株高、日銀への信頼感揺らぎ円安圧力も

[東京 18日 ロイター] 日銀の金融政策決定会合で現行の政策維持を賛成多数で決定、利上げが見送られたことが株高の追い風となった。反対が3人と予想外に多かったことで、2月利上げが濃厚との見方が広がったものの、株式市場では好調な企業業績に大きな影響はないとみられているほか、利上げ確定まで円キャリーによる資金流入が短期的に見込めることなどから、上昇期待を膨らませている。

 一方、長期金利が上昇したほか、今回の利上げ見送りは日銀に対する信頼感を揺るがし、長期的に円安圧力がかかるとの指摘もあった。

 利上げ見送りそのものについては、決定会合の直前までに市場のコンセンサスとなっていたものの、反対票が3票入ったことにサプライズ感が生じたという。市場では「据え置きは予想通りであるが票決が6対3であるのは予想外だった。2月に利上げが行われる可能性が高まった」(カリヨン証券・チーフエコノミストの加藤進氏)といった声が多く債券市場は下落した。

 実際、福井総裁は会見で2月以降の利上げに含みを持たす発言をし、市場では「(日銀が)先々の追加利上げに対する意欲はそれなりに続いている印象を受ける」(メリルリンチ日本証券・チーフ債券ストラテジストの熊谷亮丸氏)と受け止められている。

 株式市場は瞬間的に材料出尽くしムードから売られたものの、すかさず切り返す展開。

年初からの波乱局面において株式市場では利上げを織り込んでいたとの見方が支配的になっていたが、利上げが見送られたことで今後も流動性相場が続く可能性が高いとみる関係者が多い。

 みずほインベスターズ証券・調査部部長の一尾仁司氏は「国内の景気がフラットでも、

企業が海外で収益を伸ばしているため業績見通しが明るい。そうした中で金利がフラットとなれば、株式市場に資金が流入しやすくなり、ブル相場が読める状況になった」と述べる。

 2月利上げに市場参加者の見方が傾いていることについても「25ベーシス程度の利上げなら、企業業績に対して悪影響を及ぼさないというのが既にコンセンサスとなっており、2月に利上げがあっても株価の上昇トレンドは変化しない」(欧州系証券トレーダー)との声があった。 

 さらに、株式市場では当面、好需給が期待できるようになったという。2月以降は不透明ながら「少なくとも利上げが確定するまでは、株式の環境が良いため円キャリー資金が流入する可能性もある。そういう意味で、需給面を考えると利上げ見送りは株価にポジティブな材料だ」(ピクテ投信投資顧問・ヘッドトレーダーの小野塚二也氏)との見方が出ている。

 円キャリーについては、新興国株式や原油など日本株にとって「ライバル」となる運用先があるが、原油についてはマーケットセンチメントが悪化しているため「寒波到来でも本格反騰する様子ではなく、順張りの資金を誘い込みにくい。価格が高騰している時なら、円キャリーのマネーは原油にきた可能性もあるが、現状では低調な商品ではなく株式に向かいそうだ」(外資系運用会社コモディティ担当者)という。

 <日銀への信認低下、外国人投資家からみた円建て資産の魅力が薄らぐ>

 一方で、今回の利上げ見送りに至るまでの過程を踏まえ、日銀に対する信認が低下したとみる関係者が多い。見送りを好材料として受け止めた株式市場でも「利上げを織り込みながら、実際には行わなかったことで、今後は日銀に対して不信感を抱くようになった。これまで以上にイベントごとに市場が模様眺めとなる意味で明らかにマイナス。また、割高ではない日本株がそれで売られる心配はないが、円安を懸念させる要因となる」(エース証券・専務の子幡健二氏)との指摘もある。

 為替市場では、ドル/円が121円台に上昇、2005年12月12日以来、約3年10カ月ぶりのドル高/円安水準をつけたが、利上げ見送りを材料としただけではなく、日銀に対する不信感も円売りに材料になったという。 

 UBS証券・チーフエコノミストの大守隆氏は「今回の決定については、週末に利上げがあるとの報道が大々的にあった後、一転して利上げ見送りの報道が相次いで、日銀の政策が非常にわかりにくい印象を与えた」としたうえで「この影響は、長期的に日本市場への魅力、外国人投資家からみた円建て資産の魅力が薄らぐという形で出てくるのではないか。長期的に円安への圧力がかかるということだ」と指摘している。

マハティール前首相がソロス氏と会談

【クアラルンプール=伊東義章】マレーシアのマハティール前首相は15日、著名投資家のジョージ・ソロス氏とクアラルンプールで会談した。首相在任中1997―98年のアジア通貨危機を巡り同氏を批判してきたマハティール前首相は「アジア通貨の下落は他のトレーダーによるもので、ソロス氏は個人的に関与していなかったことを受け入れる」と述べた。

 マハティール前首相は当時、ソロス氏の投機行為が通貨下落の原因と批判。ソロス氏もマハティール氏が政策ミスを転嫁しているだけなどと指摘し、激しく対立した。

 両者の会談は今回が初めてで、約1時間の会談後そろって記者会見に臨むなど雪解けムード。ソロス氏も「資本取引規制の導入でマレーシアの打撃は少なくなった」と語り、為替の対ドル固定制の導入や証券投資への規制など前首相が通貨危機を受けて行った政策に理解を示した。

 ソロス氏は著作の宣伝のためにマレーシアを訪問、同氏が前首相に会談を申し入れ、かつての仇敵(きゅうてき)同士の会談が実現した。(00:38)

Nihon Keizai Shimbun

日経平均先物、1万6900円挟んで推移――材料乏しく小動き続く

15日後場中ごろの日経平均先物2007年3月物は、1万6900円前後で小動きとなっている。後場寄り付き後に急速に伸び悩み一時前日比30円高の1万6870円まで上げ幅を縮小した後は買い戻す動きも乏しく、同水準での推移が続いている。週末とあって持ち高調整の売買が続いているものの、積極的に上値を追う材料や下値を売り込む材料が見当たらず、値幅が小さくなっている。市場では「売買高も小さく、仕掛け的な動きが出ても追随する動きが限られている」(外国証券のトレーダー)との声が聞かれた。〔NQN〕 (13:59)

Nihon Keizai Shimbun, Inc

米国株式市場=続伸、ダウは連日の最高値

[ニューヨーク 15日 ロイター] 米国株式市場は続伸。ダウ工業株30種は前日に続いて最高値を更新した。11月の消費者物価指数(CPI)が横ばいになり、インフレ抑制下で経済成長が企業利益を支えるのに十分な強さを維持しているとの見方が強まった。ただエネルギー株には、連日の大幅上昇を受けた利食い売りが出て、株価全体の上値を抑えた。

 ダウ工業株30種<.DJI>は28.76ドル(0.23%)高の1万2445.52ドル。ハイテク企業などが強い内容の業績を発表し、米経済についてのセンチメントが上向いたことなどを背景に、ダウはこの日は1万2486.30ドルまで上昇。取引中の高値を更新した。

 ナスダック総合指数<.IXIC>は3.35ポイント(0.14%)高の2457.20。取引中には2470.02まで上昇し、2001年2月以来の高値を付けた。

 S&P総合500種指数<.GSPC><.SPX>は1.60ポイント(0.11%)高の1427.09。S&Pも6年半ぶり高値になった。

 週足では、ダウが1.1%、ナスダックが0.8%、S&Pが1.2%ぞれぞれ上昇した。

 BNYブローカレッジのヘッドトレーダー、アンソニー・コンロイ氏は「消費者物価が横ばいであることが統計で示され、そのことが好材料になった。連邦準備理事会(FRB)の利上げは終わり、第1・四半期と第2・四半期の米経済成長が底堅いと市場では考えられている」と話した。

 経済見通しに反応しやすいとされるゼネラル・エレクトリック(GE)が3.2%上昇した。

 15日は、先物やオプション計4種類の12月限の期限切れが重なり、株価が上下に振れやすい取引日でもあった。

 ソフトウエアのアドビシステムズは4.9%上昇。前日引け後に発表した9─11月期決算が増益で、12─2月期について市場予想範囲内の見通しを示したことを受けた動き。

 石油のエクソンモービルは1.8%下落した。

今週の見通し・株式 1万7000円を試す展開

今週の株式相場は上値を試す展開か。日銀の金融政策決定会合で政策金利の引き上げが見送られれば、不透明要因の解消を好感した買いが入りそう。円安進行や世界株高も支援材料となり、日経平均株価が1万7000円を上回る場面も見られるかもしれない。

 先週は外国人が出遅れていた日本株へ買いを入れ、株式相場は堅調に推移した。週末に日銀が発表した12月の企業短期経済観測調査で景況感が小幅改善したことも好感し、日経平均は約7カ月ぶりに1万6900円台に乗せた。

 今週は日銀が18―19日に開く金融政策決定会合に注目が集まる。市場では「年内利上げの可能性は低い」(野村証券)との見方が多い。「年内最後の重要イベントを無難に通過すれば、見送り姿勢を強めていた外国人も買いに動く」(UBS証券株式本部マネージングディレクターのトレボー・ヒル氏)という。

 株式市場では外国為替市場の動向にも関心が高い。利上げ見送りで円安が進行すれば買い材料となる。輸出関連株の構成比率が高い日経平均にとっては追い風となり「1万7000円台を回復すれば買い戻しに拍車がかかる可能性もある」(ユニマット山丸証券の藤井勝行セールストレーダー)と強気の声もあった。

 日銀が政策金利を引き上げ円相場が反転した場合、嫌気売りが出ることも予想される。ただ、先週末の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が連日で最高値を更新した。世界株高の基調に変化は見られず、下値は限定的となりそうだ。

 むしろ国際優良株を中心に今年の高値圏で推移する銘柄が多く、国内機関投資家が利益確定売りに動くことが予想される。週末にクリスマスを控え「外国人の動きが週前半で止まるのではないか」(米系証券)との指摘もあった。

 値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割った騰落レシオは先週末時点で113.1%。「買われすぎ」を示すとされる120%に接近している。テクニカル面からは過熱感を警戒する声も聞かれる。

Nihon Keizai Shimbun, Inc

英バークレイズ株が4%超上昇、買収観測で=7日午前のロンドン株式市場

[ロンドン 7日 ロイター] 7日午前のロンドン株式市場で、英銀行大手バークレイズ(BARC.L: 株価, 企業情報 , レポート)が大商いのうちに4%超上昇している。トレーダーによると、スペイン系あるいは米系の銀行がバークレイズの買収に意欲を示しているとの観測から買われているという。

 バークレイズの株価は1010GMT(日本時間午後7時10分)現在、4.30%高の715.65ペンス。

 バークレイズの広報担当者はコメントを控えている。

ユダヤ人ロビイスト

サハリンBプロジェクトは、LNG販売の目処が立たないまま、第2フェーズの入札が始まった。

 LNGの液化プラントや総延長1600キロメートルを超える2本の陸上パイプラインをはじめ、ルンスコエ鉱区のガス生産プラットフォーム、ピルトン・アストフスコエ鉱区の第2石油生産プラットフォーム、陸上処理施設、廃棄物用井戸、原油貯蔵施設、アニワ湾内海底パイプライン、LNG出荷桟橋、原油タンカー積込施設、通信設備、作業員宿舎、メンテナンス用機材集積場、各種機材とサービスの供給など、何百という入札に関する入札要領(インビテーション)が、入札見込み企業に送られた。

 秋から来春にかけて落札者が決まり、来年前半に正式契約になる運びだ。ただし、来年(2003年)5月までにスポンサー3社が第2フェーズを実施しないと決定する可能性もあるので、入札はすべてキャンセル条項付きだ。

 一方、十文字と亀岡のコンビが主導するイラン巨大油田の開発は、外資を含む大手石油会社や日本の商社に対して参加を働きかける一方、石油公団が中心となってイラン側から提供された地質データを分析し、開発計画の策定が進められた。また、鉱区に埋まっている地雷の除去作業やバイバックの条件に関し、イラン側と話し合いが続けられた。

 8月29日木曜日――

 秋月修二は、朝の早い時刻に東洋エナジー・リスク・マネジメント、略称TERM(ターム)のオフィスに出勤した。金融街シティの西寄りの一角、最近新しく開発されたオフィス街のビルである。

 付近にはスターバックス・コーヒーや洒落たレストランが多い。ガラスをふんだんに使ったモダンなオフィスには、すでに何人かのセールスマンやトレーダーが出勤していた。ノーネクタイのカジュアルな服装で、スクリーンを睨んだり、顧客に電話したりしている。オフィスは約300平方メートルで、スペースには余裕がある。

 一方の壁に、東京、シンガポール、ロンドン、ニューヨークの時刻を示す4つの丸い時計がかけられ、2つの大きなテレビスクリーンが、鮮やかな色でブルームバーグとCNBCを映し出している。大きなガラス窓の向こうには、セント・ポール寺院の灰色の大伽藍が間近に聳えている。

 小柄な秋月は、社員たちに声をかけながら、オフィスの奥にあるガラス張りの個室に入る。

 曇りガラスの天板の上のパソコンを立ち上げ、スターバックスのコーヒーを飲みながら、じっとスクリーンを凝視する。

 丸い眼鏡の下の鋭い視線で、シンガポールの市況を追って行く。

 (重油が少し強いな……。何か材料があるのか?)

 机上の電話が鳴った。

 「秋月スピーキング」

 「秋月さん、おはよう。東京の……」

 秋月を採用した東洋物産の商品市場部長だった。腎臓疾患を押して車椅子通勤をしながら、モルガン・スタンレーやゴールドマンサックスに伍していける金融市場本部を作るという執念で仕事を続けている。

 「何かありましたか?」
 秋月は短刀直入に訊いた。

 「東京電力が重油を大量に買い付けるという噂が流れています」

 秋月の目が強い光を帯びる。

 「いくつかの筋にあたってみましたが、原発で何かあったようです」

 トレーディングのベテランらしく、きっちり裏取りした様子。

 「事故、ですか?」

 「おそらくは」

 秋月は無言で頷く。
Nikkei Business Publications, Inc

コバルト、2年ぶり高値

コバルトの国際価格が急騰し、ほぼ2年ぶりの高水準となった。指標となるロンドン市場のスポット価格は27日時点で1ポンド24.5―25ドルと前週に比べ7.5ドル(中心値で約43%)高い。供給不安の高まりを受けて投機的な買いが増えているためだ。

 安値品の代表的存在だったロシア産コバルトの供給が急減する可能性が高まったことが主因だ。今月中旬、ロシアの非鉄大手ノリリスク・ニッケルが電池用金属材料メーカーの米OMグループに年間2500トンのコバルトを供給する契約を結んだことが明らかになった。世界生産の約5%に当たる量が今後は市場に出なくなる計算になる。このため「値上がりを見込んだトレーダーらによるスポット市場での買い付けが増えている」(レアメタル商社)。

三井物産 海外子会社 先物取引で96億損失

三井物産は21日、シンガポールの子会社「ミツイ・オイル・アジア」で、石油製品ナフサの先物取引にからみ約8100万ドル(約96億円)の損失が発生したと発表した。現物・先物取引担当の日本人トレーダー(35)が、今年3月ごろから半年以上にわたり損失を隠していたとしている。

 今月初め、このトレーダーの報告に不審な点が見つかり、詳しい事情を聞いたところ、これまで数千回にわたり、取引の失敗で被った含み損を隠したことが分かったという。

 三井物産は、「社内で実際の取引価格を知っていたのがこのトレーダーだけで、チェック体制が整っていなかった」(エネルギー本部の山代孝副本部長)としている。トレーダーは近く解雇するが、現時点では刑事告訴などはしない考えという。

(2006年11月22日 読売新聞)

三井物産、ナフサ取引で96億円損失・トレーダーの隠ぺい発覚

三井物産は21日、シンガポール子会社でのナフサ取引で8100万ドル(約96億円)の損失が発生したと発表した。契約社員の男性トレーダー(35)が取引に使うナフサの指標価格を偽って会社に報告する手口で損失を隠していた。現時点では資金の私的流用はみつかっていないとしており、調査を続けたうえで契約社員への措置を決める。

 三井物産の説明によると、損失が発覚したのは今月6日。石油取引子会社のミツイ・オイル・アジア(MOAS)に勤務する日本人トレーダーが行ったナフサ取引に不審な点があり、同社管理部門が指摘したところ、不正申告を認めた。

 ナフサは原油などと比べて取引参加者が少なく、三井物産では先物取引の際に時価と対比するための指標価格をブローカーから入手した数値を利用している。トレーダーは3月ころからこの数字を改ざんして報告、その間に数千回にわたる取引を繰り返した。社内調査に「損失を取り戻すために時間を稼ごうとした」と説明しているという。 (00:43)

Nihon Keizai Shimbun, Inc

今週の見通し・株式 外国人売り警戒で上値重く

今週の株式相場は上値の重い展開になりそうだ。3月期決算企業の中間決算発表では銀行が控え最後のヤマ場を迎える。日米の株式市場はともに週後半に休場となるため、外国人の持ち高整理の売りを警戒する声もある。

 先週は7―9月期国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、買いが優勢となった。しかし、買い一巡後は戻り待ちの売りに押された。米ダウ工業株30種平均が最高値を更新するなど世界株高となったが、日本株は流れに乗れず日経平均株価は週間で20円(0.1%)下落した。

 今週は20日の三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグループを皮切りに銀行が中間決算を発表する。相場全体が材料難のため注目されそう。今期配当については既に増額観測の報道があり「株価は通期予想の上方修正も織り込み済み」(コスモ証券の清水三津雄エクイティ部情報課長)との見方が大勢を占める。

 ただ「金利動向が不透明なため、上方修正をしない可能性がある」(クレディ・スイス証券の伊奈伸一アナリスト)と慎重な見方もある。銀行の業績見通しが市場の期待に届かない場合は、市場心理を冷やすこともありそうだ。

 23日は日米ともに祝日で株式市場は休場。「外国人が休み前に日本株の持ち高を整理する動きが出ている」(米系証券)との指摘があった。今月末に決算期を迎える海外のヘッジファンドが多く「決算対策の動きにも警戒が必要な時期」(ユニマット山丸証券の藤井勝行セールストレーダー)との見方もある。

 テクニカル面では、日経平均が過去1年でみた場合の平均買いコストと見なされる200日移動平均(1万6049円)に接近してきた。世界株高に乗り切れない日本株に対する失望感も高まっているだけに、この水準を割り込むと見切り売りも出やすくなりそう。

 もっとも「足元の経済成長と企業業績は堅調なため下値は限定的では」(野村証券の藤田貴一ストラテジスト)との声が多い。


[11月19日/日本経済新聞 朝刊]

(11/19 7:00)

欧州市場サマリー(17日)

<為替> ドルが対ユーロ・円でほぼ横ばい。10月の米住宅着工・許可件数の発表後に、それまでの上昇分を削った。住宅着工統計は予想を下回った。ドルは対カナダドルでは上昇。商品相場下落が背景とされている。

 <株式> ロンドン株式市場は反落。原油や金属相場の下げを背景に石油・鉱山株が売られた。一方、英蘭系鉄鋼メーカー、コーラス・グループは買収提示を受けたことを手がかりに上昇した。

 コーラスは4.8%高。ブラジルの鉄鋼会社コンパニア・シデルルジカ・ナシオナル(CSN) はコーラスに対し、42億6000万ポンド(80億ドル)の買収案を提示した。これまでにコーラスが合意している、インドのタタ・スチールの買収提示額を上回る。

10月の米住宅着工・許可件数が急減したことを受けた米株市場での下げも圧迫材料となった。

 米経済減速への懸念を背景に、商品市場では大幅なファンドの売りが出た。米原油先物は2005年半ば以来の低水準になった。BPは2.7%安、ロイヤル・ダッチ・シェルは1.8%安。石油探査ケアン・エナジーも4.6%安。

 非鉄金属価格の下落を受け、鉱山株も軟調。エクストラータは4.8%安、カザキミスは3.9%安、アントファガスタは4.5%安、リオ・ティントも4.1%安。

 ガス・電力網運営会社ナショナル・グリッドも3.1%安で相場を圧迫。トレーダーによると、同社再編と規制当局の価格に関する決定を控え、利益確定の売りが出た。

 欧州株式市場は反落。石油株と鉱山株の急落で、2週間ぶり安値で引けた。買収活動と好調な企業決算に支えられたが、原油相場や金属価格の下落が悪材料となった。

 独フォルクスワーゲンが5.6%下落した。独トラックメーカー、マンの、スウェーデンのスカニアに対する買収が合意に達しなかった場合に備え、依然あらゆる選択肢を排除していないと表明したことが嫌気された。

 この日発表された10月の米住宅着工件数は予想より大きな減少幅になったことから、投資家の米経済の先行き懸念を強め、欧州各地の株式市場を圧迫した。

 エネルギー株は下げを主導。原油価格が2005年半ば以来の低水準に下落したことが背景となった。仏トタルは2.2%安。

 鉱山株も売られた。供給過剰の兆しがみられるなか銅価格の下落が加速した。

 <ユーロ圏債券> 反発。当初は下落していたものの、10月の米住宅着工件数が予想以上に弱い内容となり、米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げするとの観測が広がったことから、上げに転じた。

 大手ヘッジファンドが損失を出したとのうわさも、一部トレーダーによる質への逃避買いを促した。

 トレーダーは実需筋の買いが戻ったと指摘。前日は、米消費者物価指数(CPI)が予想よりも弱めとなる一方、FRB当局者のインフレ警戒発言に一段と反応する形でロングポジション解消の動きが出ていた。

 あるトレーダーは「(この日の相場は)117.9ポイントの水準を突破したことからかなりの水準まで値上がりした」と指摘した。

 RBSの金利戦略部門責任者、ジョン・レイス氏は「経済指標が支援したにもかかわらず、相場がもっと高い水準で値固めできなかったことは、利回りが低下しすぎており、価格の一段の上昇に必要な一貫した需要が生まれていないというわれわれの見方を裏付けている」と指摘した。

 この日は、米住宅着工件数の発表前、ほぼマイナス圏で推移。米ダラス地区連銀フィッシャー総裁のインフレ警戒発言や、欧州中銀(ECB)パパデモス副総裁の、一段の金融引き締めを示唆する発言など、欧米中銀当局者によるタカ派発言が相次いだ。   

  【東京 18日 ロイター】

2006/11/18 10:49

エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?

もし仮に私が映画館を経営しているとしたら、今回のお勧め「エンロン 巨大企業がいかにして崩壊したのか」を上映する前に、観客一人一人にわら人形を配るでしょう。それくらいに腹を立てずにはいられない内容だからです。

 タイトル通り、このドキュメンタリー映画はアメリカのあの巨大企業エンロンの破綻を描いたものです。言うまでも無く、厳密には企業と呼べるようなものではなかったのですが、会社幹部は想像を絶する金額で私腹を肥やす一方で、何万人もの社員と投資家からなけなしの資金を奪い取りました。試写会で見たとき、私も何度も幹部を呪うためわら人形を針で刺したい気分になったのは事実です。

 1985年に設立されて以来、エンロンはさまざまな不正取引や粉飾会計によりわずか15年で、売上高世界第16位にのし上がりました。耳を疑うような罪ばかりですが、さらに観客を驚かせ激怒させるのはまさに関係者の厚顔無恥さです。例えば、カリフォルニア州の電力市場が規制緩和されたあと、エンロンは電力卸業に参入しました。修理などというウソをでっち上げて発電所を休業させ、意図的に電力不足を作り電力価格を上昇させたのです。

 もちろんそれによって大勢の州民を苦しませました。しかし、価格を操作していたエンロンのトレーダーたちにとっては単なるゲームに過ぎませんでした。この映画の制作者が手に入れた電話の録音の中に、トレーダーたちがまるでこっそりポルノ雑誌を読んでいる少年のような調子で「ババアたちからまきあげてやる」と喜ぶ声が聞こえます。そんな中、カリフォルニアで山火事が起こり、ある送電線に迫ってきます。焼ければさらに電力価格は上がります。テレビの前でトレーダーたちは Burn, baby, burn!(燃えろ、ベイビー、燃えろ!)と叫んでいる始末です。


 カネのためなら平気で恥を忘れ、残忍なことを行う社風は、もともとエンロンの幹部によって作られたものです。エンロンの実態が明るみで始めたのは2001年中頃からですが、ある電話会議で「損益計算書を裏付ける貸借対照表がなぜ出されていないんですか?」と質問したアナリストに対して、当時のエンロンの最高経営責任者ジェフ・スキリングは「くっそたれ」と呼びます。またその年同時多発テロが起こると、ケン・レイ会長は社員に向けたスピーチの中で「今のアメリカと同様、エンロンは攻撃を受けている」なんていうコメントをしているのです!

 わら人形のほかに、この映画を見れば毛布もほしくなるかもしれません。こんなスキャンダルが簡単に、どの国でも起こりうると思うとほんとにゾッとするからです。実際、日本でも似たようなことは起こりました。この映画が1つ指摘しているのは、これが決してエンロンという会社1社に限った問題ではないということです - - 周囲の多くの人々も、エンロンがいとも簡単に作り出す膨大な利益とその幹部のカリスマ性に魅了されたのは事実です。まるでマジックショーを見るのと同じように。しかしどんなマジックにもトリックがあります。残念ながら政府、銀行、会計会社など、本来しっかりとチェックするはずの機関ですらそのトリックに気がついたときは時既に遅かったです。

 2005年に制作されたこの映画はスキリングやレイの裁判が始まる前で終わっています。今年10月にスキリングは禁固24年4か月の実刑判決を言い渡されましたが、控訴すると言っています。レイも有罪となり10月に量刑が決まる予定でしたが、7月に心臓発作で死去しました。「よかった」と喜ぶ半面「逃げるな。ちゃんと償ってからにしろ」といった無念さのようなものが残ります。不謹慎ではありますが、この映画を見ればそう思ってしまうのは確かです。

The Yomiuri Shimbun

英米の金融マン、ほくほく M&A最高水準で巨額利益

日本では景気拡大を受け、主要企業の冬の賞与支給額が過去最高となる見通しだが、英米の金融マンは年末にかけ、けた違いの高額賞与を受け取る見通しだ。2000年の過去最高水準に迫るM&A(企業の合併・買収)の増加が、欧米の金融業界に巨額の利益をもたらしているためだ。(長谷部高史)

 ≪2けたの伸び≫

 米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、株高やM&Aの増加を背景に、ニューヨークの金融の中心地である「ウォール街」で働く金融マンが受け取る賞与は前年比10~20%増と2けたの伸びが見込まれている。

 資本取引の仲介などを行う投資銀行の役員クラスで220~380万ドル(約2億6000万~4億5000万円)、新入社員のアナリストでも13万~15万ドル(約1530万~1760万円)だ。

 一方、16日付の英紙インディペンデントによると、ロンドンの金融街「シティー」でも、大手銀行の賞与は前年比15~27%の伸び率で、成績の優れたトレーダーでは30~60%増となるケースもあるという。欧州わ代表する大手クラスの経営トップの場合、800万~1000万ドル(約9億4400万~11億8000万円)に達するとみられている。

 ≪大型案件相次ぐ≫

 金融マンへの高額賞与の背景にあるのは、M&A件数の急増だ。

 06年は潤沢な資金力を持つ投資ファンドなどによる買収が例年以上に活発化し、鉄鋼世界最大手の蘭ミタルスチールによるアルセロール(ルクセンブルク)の買収をはじめとする大型案件も相次いだ。

 みずほ総合研究所のまとめによると、06年のM&Aの金額は1~9月期だけで2兆5000万ドル(約295兆円)となり、年間で3兆ドル(約350兆円)の大台突破が確実視され、IT(情報技術)バブルの00年に記録した3兆4000億ドル(約401兆円)を超える可能性もある。

 中でも1~9月期のM&Aのうち米国と欧州がそれぞれ1兆ドル強と、全体の8割を占め、欧米の金融機関は巨額の仲介手数料を稼いだ。

 欧米の金融機関ではM&Aの成約件数が多いほど賞与の支給額が増える「インセンティブ方式」が主流で、成績優秀者はたくさんの賞与を受け取る。

 これに対し、日本の証券業界では、「会社全体の業績に応じ社員全体の賞与水準を決める方式が主流で、個人の成績に応じて特別賞与を支払うケースはまれ」(大手証券)といい、世界的なM&A拡大の恩恵が高額の賞与には結びつかないようだ。

FujiSankei Business i.

プレイステーション3、北米でついに発売 平井一夫SCEAプレジデント、ソニーのハワード・ストリンガー会長も

現地時間11月17日、午前0時。プレイステーション3がついに北米で発売された。初回出荷台数は40万台。ロンチタイトルは日本未発売の作品も含め、13タイトル。予想どおり、少ない本体を求め、各地でゲームファンの行列が発生した。


 すでにお伝えしていたとおり、我々が向かったのは、カウントダウンイベント開催場所のニューヨークのソニープラザ。発売2日まえの夜に到着したのだが、すでに入荷数400台を超えるゲームファンが列を作っており、事実上の完売状態に。先頭の男性はなんと、発売日の4日まえに当たる13日の夜に並び始めたとのことで、「Cellチップやブルーレイディスクプレイヤーなど高機能さが魅力的であるのがわかるが、実際に触って確かめたいんです」と、いち早く駆けつけた。株トレーダーの彼は行列の最中でも、ノートPCで仕事を続ける強者。カウントダウン会場ゆえに注目度は抜群で、多くの報道陣に囲まれる場面もあった。

場所を移し、GAME STOPという有名なフランチャイズに行ってみると、「16台しか入荷されないので、店頭販売なんて無理だから」(店内スタッフ)と予約販売だけの展開。当然のことながらすでに完売していたが、話している数分のあいだにもゲームファンが引っ切りなしに店を訪れ、プレイステーション3について尋ねている。「ほらね、ぜんぜん足りないよ(笑)」とスタッフも苦笑い。大型店舗でしか店頭販売できない状態は日本と同じのようだ。
 

 CIRCUIT CITYという家電の大手量販店では、168台だけが店頭販売されるとの情報。それに対して先頭の男性は、ソニープラザの男性を上回る5日まえの12日から並んでおり、さすがに顔に疲れが見える。「ネット予約に失敗して、何が何でもいちばんで手に入れようと思った」と、彼のモチベーションを支えているのはほとんど意地のみ。プレイステーション3の購入理由については「『メタルギア ソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』が発売されるから」とのことだったが、ほかのユーザーに聞いても同じような意見が多かった。『メタルギア』シリーズは北米でも絶大なる人気で、こっそり影の本体牽引タイトルとなっていそうだ。
 

 一方で、日本と同じ問題も抱えている様子。「行列の3割くらいが転売目的じゃないかな? 悲しいことだけど」(先頭の男性)とあまり喜べない状況。ネットオークションでは60ギガモデルが2000ドル(日本円で約23万6000円)を超す値段もついてるとかで、日本と同様、北米でも転売が目立つ。
 

 再びリポートはソニープラザ前。現地時間11月16日、午後7時すぎ、「あと少しでカウントダウンイベント!」と思ったのは束の間、突然振り出した大雨で、ずぶ濡れになる人続出。道路が川のような状態になるほどの横殴りの雨で、現場は最悪のコンディションとなる。午後9時、やっとカウントダウンイベント会場に行列が誘導される。ここでプレイステーション3タイトル18作品が遊べたほか、食べ物や飲み物が振舞われ、ユーザーにとってはまるでオアシスのような場所に。疲れてるのにも関わらず、よほどうれしいのかDJの音楽に合わせて踊る男の子たちもいて、ほとんどの人が何かを成し遂げたような達成感と安堵の表情を浮かべていた。

 

 時計が午後11時をまわったとき、ステージ上に突然スポットライトが当たり、ララ・クロフトのモデル、カリマ・アドビブや、ラッパーのルディクラス、俳優のチャーリー・マーフィーと有名人たちが次々と飛び出してきた。行列で疲れきったユーザーにねぎらいの言葉と祝福の言葉をかけていく。いちばん歓声を浴びていたチャーリーは「1週間も並んで待ち続けて、臭う人もいるよ(笑)」と愛情のこもった言葉(?)で会場を大爆笑に誘う場面も。そして最後に登場したのが、このふたり。ソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカの平井一夫プレジデントとソニーのハワード・ストリンガー会長だ。平井氏の「今日は何を買うの?」という呼びかけに、ユーザーが「PS3、PS3」とこぶしを突き上げながら連呼する場面もあり、会場のボルテージも最高潮に。

午前0時、先頭の男性に、平井氏とストリンガー氏から本体が手渡され(冒頭の写真)、待ちに待った販売スタート! 男性は本体を持った率直な感想をひとこと、「exciting! tired……」。過酷な条件下、約80時間を待った人だけが実感できる重い重い言葉だ。今回の盛況ぶりを見る限り、初回出荷台数40万台は17日中に完売するのは確実。北米でも次回入荷は未定で、品薄状態が続きそうだ。

プレイステーション3、続いて19日は日本に先駆けて任天堂のWiiが発売される。こちらもニューヨークのトイザらスでカウントダウンイベントが行われる予定。現地マスコミによると、北米での初回出荷台数は100万台以上と潤沢のようで、ほとんどの人が予約で購入できる模様だ。それだけにプレイステーション3ほどの行列はできないだろうが……ユーザーの期待度は互角と言っていい。カウントダウンイベントではどのような盛り上がりをみせるのか? 乞うご期待!

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10月米CPIは総合‐0.5%・コア+0.1%、ともに予想下回る

米労働省が発表した10月の米消費者物価指数(CPI)は、エネルギー価格が下落するなか、総合ベースで前月比0.5%低下した。

振れの大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前月比0.1%の上昇にとどまった。

 ロイターが集計したエコノミスト予想は、総合が0.3%低下、コアが0.2%上昇。

 前年比では総合が1.3%上昇、コアが2.7%上昇だった。市場予想は総合1.5%上昇、コア2.9%上昇だった。

 内訳では、エネルギーが前月比7%低下。1─10月期は季節調整済で年率1.5%低下。2005年通年は17.1%上昇していた。

 ABNアムロ米債デスクの首席トレーダー、リック・クリングマン氏は「インフレが低下し、米連邦準備理事会(FRB)が約2年にわたり実施した引き締め政策の効果が経済に反映されてきていることを裏付ける内容」と述べた。

[ワシントン 16日 ロイター] 

【NY外為・債券市場概況】米指標軟調だがドル横ばい、米国債続騰

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)11月1日の外国為替市場では、らに期待はずれな米国経済指標が発表されたにもかかわらず、ドルは小幅高で取引を終えた。

 米国の製造業景況指数や建設支出が弱かったことを受け、ドルは116円57銭の安値をつけ、ユーロは1.2799ドルまで上伸した。しかし、ニューヨーク市場の午後遅くにかけて、ドルは下げの大半を解消して持ち直した。

 米サプライ管理協会(ISM)が発表した10月の製造業景況指数は51.2で、9月の52.9から低下した。エコノミストは53.5を予想していた。また、住宅部門が引き続き軟調なため、商務省が発表した9月の建設支出は5カ月連続で前月水準を下回った。エコノミストは前月比0.1%減を予想していたが、実際には0.3%落ち込み1兆1,960億ドルとなった。

 ドル相場がついにこれまでのレンジ相場を抜け出し、新たなドル安基調が本当に始まったのかどうか、投資家の間では不透明感が根強いことが、1日の値動きに現れた。欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を2日に、米国10月の雇用統計を3日に控え、ドルは少なくとも今週は、さらに下値を拡げるかもしれないとアナリストはみている。

 「このドル安をひとつの流れに出来るか注目されているが、判断はまだつかない。依然としてレンジ取引かもしれず、わからないところだ」とメロン銀行のシニア外国為替トレーダー、グラント・ウィルソン氏は語った。

 ECBは2日の理事会で政策金利を据え置くと広く予想されているが、トリシェECB総裁が記者会見で、来年の政策見通しについて何らかの手掛かりを示すかどうかが注目されている。2日はこの他に、米国7-9月期の生産性と単位労働コスト、9月の製造業受注が発表される。

 今週これまでに発表された米国経済指標がいずれも予想よりも弱かったことから、3日に発表される10月の雇用統計では、米国経済がどの程度減速しているのかについてのより正確な状態が把握できることが期待されている。

 「雇用統計が予想よりも弱ければ、何らかの動きにつながるはずだ」とウィルソン氏は語った。

 1日の米東部時間午後4時50分現在、円は1ドル=117.05-08円(31日午後4時50分現在116.96-97円)、ユーロは1ユーロ=1.2756-58ドル(同1.2761-64ドル)、英ポンドは1ポンド=1.9087-90ドル(同1.9071-76ドル)、スイス・フランは1ドル=1.2453-57フラン(同1.2440-43フラン)で取引されていた。

 一方、米国債市場では、米国経済が冷え込んでいることが経済指標であらためて確認され、米国債は続騰した。

 ニューヨーク市場の取引開始時点では、債券価格はほぼ横ばいだったが、ISMの製造業景況指数が予想に反して低下したことを受け、10年債利回りは3週間ぶり以上となる4.56%まで低下した。

 「先週末以降、テクニカルな状況は極めて良好になっており、その後弱い指標しか発表されていない」とABNアムロの米金利取引部長、リチャード・クリングマン氏は指摘し、これが米国債の上昇相場を下支えしていると語った。

 金利先物市場では、つい1週間前までは連邦準備制度理事会(FRB)が来年1月の政策会合で利下げする可能性はゼロだとみられていたが、現在では利下げが約25%織り込まれている。「実際にFRBの金融緩和を織り込み始める動きが戻ってきた」とクリングマン氏は語った。

 「7-9月期の経済成長は、明らかにトレンドを下回った。いまや、10-12月期もトレンドを下回るだろうとみられている」とリーマン・ブラザーズの米国債取引ヘッド、スコット・ゲベルツ氏は語った。10年債利回りが4.52%を割り込むのは難しいだろうとゲベルツ氏は指摘したが、利回りの上限は4.88%とみている。

 米東部時間午後5時現在、指標銘柄の10年債は前日比9/32高の102 13/32で、利回りは4.566%となった。30年債は15/32上がり97 1/32で、利回りは4.686%に低下した。一方、2年債は5/32高の100 14/32で、利回りは4.647%となり、5年債は6/32上がり100 15/32で、利回りは4.521%に下がった。

 ダウ・ジョーンズ工業株価平均は前日比50ドル91セント安の12,031ドル02セントで、店頭市場のナスダック総合指数は32.36ポイント安の2,334.35、S&P500種指数は同10.13ポイント安の1,367.81となった。
Nihon Keizai Shimbun

欧州株:続落、資源・自動車銘柄中心に利益確定売り

ロンドン(ダウ・ジョーンズ)30日の欧州株式相場は続落。資源、自動車銘柄を中心に利益確定の売りがみられた。またオランダの金融大手ABNアムロ・ホールディングや英メディア大手ピアソンは業績発表を受け売られた。主要指数の終値は、英FTSE100種総合株価指数が34.10ポイント(0.55%)安の6126.80、独DAXは4.35ポイント(0.07%)安の6258.19、仏CAC40種指数は33.80ポイント(0.63%)安の5362.23。

 欧州主要企業600社で構成されるダウ・ジョーンズStoxx600指数は1.14ポイント(0.32%)安の353.41となった。

 自動車銘柄では、ドイツのフォルクスワーゲンが1.7%安、BMWが1.2%安、仏プジョーが1.5%安。10月1日から27日までのStoxx600指数の上昇率は4%だったのに対し、ダウ・ジョーンズの自動車株の業種別指数は同期間に7%上昇していた。

 資源銘柄は10月初めから12%上昇していたが、この日は下落。スイスの資源大手エクストラータは1.9%安、英豪系BHPビリトンは2.1%安、ロンドン証券取引所に上場しているインドのベダンタ・リソーシズは2.2%安。

 米小売りチェーン大手ウォルマート・ストアーズは28日、10月(9月30日から10月27日までの4週間)の既存店売上高は前年同月比0.5%の増加にとどまったとみられると発表した。これはほぼ6年ぶりの低い伸び。このことは、米景気への懸念を増幅させ、27日に米商務省が発表した7-9月期の実質GDP成長率(前期比年率、季節調整済み)速報値がエコノミスト予想平均の2.2%を下回る1.6%だったことに再び目を向けさせた。

 GFTグローバル・マーケッツのスプレッドベッティング責任者、マーティン・スレーニー氏は「市場では全般に、米GDPがまだ重しとなっている。それに加え、今週は企業業績や経済指標の発表がめじろ押しだ」と指摘した。

 今週11月2日には欧州中央銀行(ECB)の定例理事会が開かれる。クレディ・スイスのエコノミストは「米GDPは米金利が据え置かれる公算が大きいことを示しているが、欧州では追加利上げせざるを得ない。ECBの今週の利上げはないとみているが、このところの経済指標の強い数字は、12月に政策金利が現行の3.25%から3.50%に引き上げられることを示しているとみられる」とした。

 金融銘柄は、こうした金利上昇見通しからも注目されたが、主に決算発表が材料となった。

 ABNアムロは、7-9月期決算が5.6%減益となり、0.2%安。不良債権が増え、貸し倒れ額が前年同期の3倍を超えた。

 今週決算を発表する、クレディ・スイスは0.2%安、UBSは0.5%安。30日付ウォール・ストリート・ジャーナルは、米証券取引委員会(SEC)はUBSが米国債相場の不正な操作に関与していた疑いについて調査しており、クレディスイスのレポチームの一員だった債券トレーダーが9月29日付で同社を退職したと報じた。

 仏電機大手シュナイダー・エレクトリックは7.2%安。無停電電源装置(UPS)大手の米アメリカン・パワー・コンバージョン(APC)を約61億ドル(1株当たり31ドル)で買収することで合意したと発表した。

 英ピアソンは1.5%安。1-9月の売上高は11%増、実質ベースでは5%増、営業利益は26%増と、同社の予想通りの堅調な伸びを示したものの、好業績は織り込み済みとの見方がある。

Nihon Keizai Shimbun

ドル底値固め――ドル反発の週となるか?

1概況 週末の米GDPショックでドルは117円台へ急落

 先週のドル円相場は、1ドル118円半ばで週の取引を開始した後、米FOMC(連邦公開市場委員会)に向けては、インフレを警戒するステートメントが出るのではとの思惑や、米ウォールストリート・ジャーナルの「FRB(連邦準備制度理事会)は従来よりはタカ派的」との報道にドルが強含み、119.66まで上昇する展開となった。

 米FOMCでは事前の予想通り、政策金利の据え置きが決定されたものの、ステートメントでは金融政策については今後の経済指標次第との方針が示され、インフレ警戒のトーンを期待していた向きに失望が広がった。FRB議長が外貨準備について、ドルからユーロへのシフトが見られるとの見解を示し、米住宅関連指標も落ち込みを示したこともあり、ドルは118円台前半まで下落した。

 日銀がユーロ円のレートチェックを行っているとの噂や、渡辺財務次官の複数回に渡る「一段の円安に進む理由はない」とのコメント、週末の本邦CPI(消費者物価指数)の発表に向けては、年内追加利上げへの警戒感の高まりに、ドルの上値が重い展開が続いた。27日(金)に発表された本邦CPIは0.3%の伸びに留まったものの、第3四半期の米GDP(国内総生産)は予想を下回る1.6%の伸びに留まり、ドルはNY市場で117.11まで下落する展開となり、週末に向けてのショートカバーに値を戻したものの、117.59での週越となった。

2予想 ドル反発を予想 福井総裁会見、ECB定例理事会、米雇用統計に注目

 今週は米国では、1日(水)のISM(全米供給管理協会)製造業景況感指数、3日(金)の雇用統計、欧州では2日(木)のECB(欧州中央銀行)定例理事会、トリシェECB総裁の記者会見。本邦では31日(火)の日銀政策決定会合、日銀の経済・物価展望レポート、福井日銀総裁の会見が注目される。

 先週発表の米第3四半期GDPが弱かったことで、週初はドルの底値を模索する展開となりそうだが、季節的に11月は米系ファンドの決算に当たること、本邦では賞与資金での外貨買いを先取りする高金利通貨買いの動きが、外為証拠金のトレーダーから出易いことなどを勘案すると、円高の進行は限定的なものとなろう。言い古された感はあるが、足元の5%近い金利差を考えると、イベントに向けて円を買うことは出来ても、長期保有しづらい状況は変わらない。従って、今週末の米雇用統計や、来週の米中間選挙などのイベントに向けては、一時的に円高に振れる局面もあると思われるが、未だドルの戻りを待っていて良いように思われる。

 欧州では先週末に発表されたM3が予想以上の伸びとなり、民間への信用の伸びが依然として10%を超える伸びとなっていることが確認され、12月を含む複数回の利上げ観測が高まっている。今週は2日(木)にECB定例理事会が予定されており、政策金利の据え置きが予想されているが、理事会後のトリシェECB総裁のホーキッシュなコメントへの期待が強まりそうだ。欧州では英国でも11月の利上げ(11日)が確実視される状況であり、金利面の期待から欧州通貨が買われ易い状況が続くだろう。日欧金利差の拡大観測は、円で資金調達してこれを為替のマーケットで欧州通貨転するキャリートレードを増加させることが予想され、ドル円相場にはドルの上昇圧力が働くように思われる。

 以上の材料を整理すると、ドルは単体で見れば景気減速の可能性から不安材料はあるものの、と対欧州通貨などで引き続き円の軟調地合いが続くものと思われ、ドルが大きく下落する展開は考えづらい。週末の雇用統計が予想を大きく下回ることがなければ、ドルが盛り返す週と考えて良さそうだ。
The Yomiuri Shimbun

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